2024年 10月 10日
飲食・宿泊業界の人手不足が深刻化するなか、必要なときにだけプロの料理人を呼ぶことができる「出張料理サービス」に注目が集まっています。本記事ではその具体的なメリットと活用法をご紹介。スタッフ不足に悩む事業者の皆様におすすめです。
深刻化する飲食・宿泊業におけるスタッフ不足とその影響
コロナ禍を経て飲食店などにようやく客足が戻り、国内外からの宿泊・観光需要も高まる昨今、飲食・宿泊業界で深刻な課題となっているのが人材の確保です。
帝国データバンクが2024年7月に行った調査によると、旅館・ホテルなどの宿泊業では65.3%の企業が、飲食業では59.8%の企業が正社員不足と回答しています。また非正社員においても、宿泊業では51.6%、飲食業では67.5%の事業者で不足しているといいます。
こうした人手不足はさまざまな問題を引き起こします。従業員の数が足りなくなれば、一つひとつのサービスの質が下がり、十分なおもてなしができなくなります。これにより顧客満足度が低下するだけでなく、クレームに発展すればその対応に苦慮することもあるでしょう。また、スタッフが足りないために予約を断らざるを得ず、機会損失が発生するケースも出てきます。
料理人が不足すれば提供できるメニューが少なくなり、顧客の期待を裏切ることにもなりかねません。さらに残されたスタッフに過度の負担がかかり、結果として離職を招くという悪循環を引き起こしてしまう場合もあるでしょう。
しかし、一朝一夕に人手不足は解消できません。とくに顧客満足度を大きく左右する腕のいい料理人を探すことは、飲食・宿泊業を営む経営者にとって、常に頭を悩ませる問題なのではないでしょうか。そこで一つの解決策として注目されているのが、「うちchef(うちシェフ)」のような「出張料理サービス」の活用です。
出張料理サービスとは、指定の場所にプロの料理人を呼び、料理を提供してもらうサービスです。このサービスを活用すれば、施設側は人手不足を補いながら、顧客に質の高い料理を提供することが可能となります。
料理人不足の解消に「出張料理サービス」を導入するメリット
出張料理サービスは、人手不足が深刻化する一方で、繁忙期と閑散期があるためにスタッフを増やしにくい飲食・宿泊業界において、メリットの多い選択肢です。このサービスの導入によって得られる代表的な利点を、出張料理サービスを展開する「うちchef」の例をもとに解説します。
1. 必要なときのみ料理人を手配可能
通年でスタッフを雇用するには高いコストがかかります。しかし、必要なときだけプロの料理人を呼ぶことができる、うちchefの出張料理サービスを活用すれば、人件費を抑えつつも高品質な料理を提供できます。
たとえば、厨房はあるけれど人手不足で料理の提供を停止している場合、お客様の要望に応じて必要なときのみ、うちchefを通して厨房業務を料理人(シェフ)に依頼することが出来ます。また、うちchefにはレストランの料理長経験者も多く登録していますので、料理長が不在となる際にもご活用頂けます。
2. 多様な料理ジャンルへの対応力
うちchefの出張料理サービスでは、和食、フレンチ、イタリアン、中華、エスニックなど、多彩な料理ジャンルからシェフを選ぶことができるため、施設側は顧客の要望に応じたメニューを提供することができます。たとえば、外国人観光客が多い施設では、欧米風の料理やベジタリアン向けの食事など嗜好性の高い料理が求められることがあり、そうしたニーズに応じた料理人をすぐに手配できるのは大きなメリットです。
また、季節やイベントに応じて特別な料理を提供することも可能です。例えば、クリスマスシーズンにはフレンチやイタリアンのシェフを、秋の収穫祭には地元の食材を活かした和食の料理人を手配するなど、季節感を演出した料理を提供することで、顧客に一層の満足感を提供できます。
3. 経験豊富な料理人に依頼できるので安心
うちchefがご紹介する料理人は、豊富な経験を持つプロフェッショナルです。そのため、クオリティの高い料理はもちろん、サービスレベルの高さにも定評があります。
ミシュランの星付きレストランや有名ホテルでの経験を持つ料理人も多数在籍する、うちchefにご依頼いただけば、食通のお客様にもきっと満足いただけるでしょう。
4. 面接やトレーニング時間の削減
新たにスタッフを雇用する際には、面接やトレーニングに多くの時間とコストがかかります。しかし、うちchefを利用すれば、すでに豊富な経験とスキルを持った料理人を呼ぶことができるため、そのような時間とコストを大幅に削減できます
また、新規採用の際には雇用者とスタッフの間でのミスマッチが発生するリスクもありますが、出張料理サービスではそのようなリスクも低減できます。
出張料理サービス「うちchef」の特徴と利点
うちchefは、依頼者のニーズに合わせた柔軟な対応が高く評価されている、出張料理サービスです。担当するシェフとチャットを通じて事前相談ができるため、アレルギー対応や特別な食材への対応など、個別の要望にも応じることができます。
また、出張料理だけでなくデリバリーやケータリングにも対応しており、少人数のプライベートディナーから大人数の宴会まで、シーンに応じたサービスを選択できる点も強みとなっています。
出張料理サービスの2つの利用方法と活用事例
飲食・宿泊業界で出張料理サービスを活用するには、「事業者(旅館等)が依頼者となるケース」と、「消費者(宿泊者)が依頼者となるケース」の2つの利用方法があります。ここでは「うちchef」の活用事例を、2つの依頼方法に分けてご紹介します。
1. 事業者(旅館等)が依頼者となる場合
1つ目は、宿泊施設や飲食店などの事業者が、消費者(宿泊者)に提供する料理を、うちchefを通してシェフに依頼するケースです。千葉県の大多喜町にある宿泊施設「まるがやつ」では、夕食プランの一つとしてうちchefの出張料理サービスをご利用いただいており、施設のスタッフがお客様の代理で、申込からシェフとの事前打ち合わせ、決済まで行っています。
このほか、特定期間やイベント開催時の厨房業務を、うちchefを通してシェフに依頼することも出来ます。厨房スタッフが必要な場合はシェフが手配してくれますので、ご依頼時にご相談ください。通常のメニューとは異なる特別メニューを提供することは、顧客満足度の向上にも役立つでしょう。
2. 消費者(宿泊者)が依頼者となる場合
2つ目は、うちchefを消費者(宿泊者)に紹介し、宿泊者が直接シェフに依頼する方法です。
たとえば「箱根わんこ亭 ゆにわ」や長野県北佐久郡にある「サウナフォレストキャビン」では、出張料理サービスの利用が可能であることをWebサイト上で紹介しており、ご希望のお客様はご自身で申し込みからシェフとのやり取り、決済までを行う方法で利用されています。
「出張料理サービス」の活用で、経営環境の変化に対応
観光需要の回復や訪日外国人の増加により、飲食・宿泊産業は再び活況を取り戻しつつありますが、その一方で、今後も人手不足や人材費の高騰、そして原材料費の上昇が続くことが予想されます。
出張料理サービスは、こうした課題に対する効果的な解決策の一つです。必要に応じてプロの料理人を手配し、多様な顧客ニーズに応えることで、施設は競争力を向上させることができるでしょう。また、サービスの品質を維持しながらコスト管理を徹底することができ、経営の安定化にも寄与します。
「うちchef」は、プロのシェフによる美味しい料理と細やかな気配りから、多くのお客様にご満足をいただいている信頼性の高い出張料理サービスです。柔軟な経営を実現し、変化する経済社会の環境に対応していくためにも、うちchefのご活用を検討してみてはいかがでしょうか。
※ご不明点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。お電話でのご相談も受け付けております。